最近、地震が多いです。
被災地の報道映像を見ていると、その被害の凄まじさに、テレビを見ている私も、当たり前に過ごしている自分の日常が、足元から崩されてゆくような恐怖を感じざるを得ません。
被災された方々が、一日でも早く、穏やかな生活をとりもどせる事を心から願うばかりです。
また、欲を言えば、少しでも地震予知の精度が高く、早くなってくれたら良いなと思ってしまいます。
正直、Jアラートって、地震とほぼ同時か早くても5分前くらいに鳴り出すという印象なんですよね。まぁ、こういった開発も、一朝一夕でできる事ではないのでしょうから、実際に開発されてる方からしてみれば、素人の戯言この上ない発言なのでしょうが。
ちなみに、昔の時代も、なんとか地震予知をしようと四苦八苦していたようでして、大正時代の関東大震災後、内務省社会局という部署で、被災地域に伝わる地震前後の異変に関する伝承を収集するという事業が行われたそうです。300例程集まった地震前後の異変は、専門家によって分類される中で、個人の創作と思える物、あからさまに迷信を判断できるものなどを取り除き、国に報告されたそうです。「出典/日本民俗学全集(藤沢衛彦)」
その内、気になる物をいくつか抜粋してみました。
神奈川県
●三又の雲が現れる。
●二重の虹が現れた。
●火柱がたった。
●優曇華(ウドンゲ)の花が咲いた。
●井戸の水が濁り、また、減った。
●太陽が赤かった。
●蛇が沢山はい歩いた。
横浜地方(横浜は神奈川地方にはいらないのかな?)
●位牌が三度倒れた。
●荒神様に上げた水が無くなった。
●二匹の雄雌の馬が海上にたった。
●太陽が赤かった。
●火柱が立った。
横須賀地方
●九月一日の朝、富士山の方から三又の雲が飛んだ。
●渡り鳥が例年よりも早くいなくなった。
橘樹群地方
朝顔が朝咲かずに昼に咲いた。
…まぁ、こんな感じで長々と続くわけなのですが、ぱっと見た所、太陽の見え方が変わるというのと、火柱、それと三又の雲という項目が、地域をまたいで見かけられるような気がします。
これらのデータが、実際にどれだけ地震予知につながるのかどうかという点は分かりませんが、明らかに手間がかかると思しき、その内容を見ていると、関東大震災を経た当時の人々の、「震災の被害を少しでも減らしたい」という強い思いが伝わってくるようで、素直に感心させられます。